愛犬が真っ直ぐな目でこちらを見つめてくることがあります。そして、前脚でちょいちょいと飼い主に何かを伝えようとしてきます。
そんな時・・・
あまりの愛おしさについついおやつをあげてしまうこと・・・ありますよね?
そんなことはない!という方もいらっしゃれば、わかる〜と言ってくださる方もいると思います。
休日に愛犬と同じ空間で長時間過ごしていると、何度かおやつを欲しそうに愛犬が見つめてくる時があります。
それは、私たちがおやつを食べている時ですね。
じ〜〜っと・・・
言い訳ですが、私は下記の1粒0.4キロカロリーのおやつを2粒与えるだけです。自戒しているつもりです。(言い訳がましいですが・・・)
せめて、カロリーの低いものをと「ドギーマンの無添加良品 ふわサクッ!お米ぼうろ」を与えています。何かカロリーの低いおやつはないかとお探しの方は、一度お試し下さい。
うちの愛犬はメスのポメラニアンで、避妊手術をしておりますので、ご飯の量には常に気を付けています。
おやつでもご飯でも愛犬の可愛さに負けて、愛犬が欲するがままに与えすぎると、飼い主にとっても愛犬にとっても悲しい結末になります。
そこで今回は愛犬の理想体重、目標体重、必要なカロリーの求め方について、記載していきます。
みなさんの愛犬の体型はどうですか?
犬の体型を確認する時に、筋肉や脂肪のつき方をみるものを「ボディ・コンディション・スコア」と言います。
犬の体を真上と真横からチェックした時に、下表の特徴1〜5のどの段階に位置するかを客観的に評価するものです。
愛犬の理想体重、目標体重、必要なカロリーを算出するために、まずはご自分の愛犬の理想体重係数がいくつなのかを下記の表から調べて下さい。
1.やせすぎ |
・皮下脂肪がない。肋骨を簡単に触れる。 ・皮下脂肪がない。腰骨を簡単に触れる。 ・極端にお腹がへこんでいる。 ・上から見ると、極端な砂時計型になっている。 |
理想体重係数 1.3 |
2.やせている |
・皮下脂肪が薄い。肋骨を簡単に触れる ・皮下脂肪が薄い。腰骨を簡単に触れる。 お腹があきらかにへこんでいる。 上から見ると、砂時計型になっている。 |
理想体重係数 1.15 |
3.理想体型 |
・皮下脂肪を通して肋骨を触ることが可能。 ・皮下脂肪を通して腰骨を触ることが可能。 ・お腹が少しへこんでいる ・上から見ると、適度にくびれている。 |
理想体重係数 1.0 |
4.太っている |
・皮下脂肪に覆われている。強く触ると肋骨をかくにんできる。 ・皮下脂肪に覆われている。強く触ると腰骨を触ることができる。 ・お腹が平坦になっている。 ・上から見ると、少し背中が広がっている。 |
理想体重係数 1.15 |
5.太りすぎ |
・皮下脂肪に覆われている。肋骨を触れない。 ・皮下脂肪に覆われている。腰骨を触れない。 ・お腹が垂れ下がっている。 ・上から見ると、背中が広がっている。 |
理想体重係数 1.3 |
私達も鏡を見て、自分の体型が自分が頭の中でイメージしていたものとマッチしない場合、違和感を覚えます。そして、その違和感が体重計に乗って確信へとかわります。
ジョギングや縄跳び、ウォーキング、自転車。そして、食事制限といろいろ試します。
その際、食事制限の一つの目安になるのが、1日に摂取するカロリーですね。
実は、犬にも目安があります。愛犬が1日に摂取する適正カロリーの目安です。
是非最後まで確認してみて下さい。
きっと、末長く愛犬と暮らすための目安となる「数値」を把握できるはずです。
ステップ1 まずは理想の体重を求める
まずは、理想の体重を求めましょう。その際に上記の表に記載した「理想体重係数」を利用します。
上記表の番号1・2・3の愛犬の場合
現在の体重 【 】kg × 理想体重係数【 】 = 理想体重【 】kg
上記表の番号4・5の愛犬の場合
現在の体重 【 】kg ➗ 理想体重係数【 】 = 理想体重【 】kg
ステップ2 次に1ヶ月後の目標体重を定める
今よりも体重を減らしたい
現在の体重 【 】kg × 0.95 = 1ヶ月後の目標体重【 】kg
今よりも体重を増やしたい
現在の体重 【 】kg × 1.05 = 1ヶ月後の目標体重【 】kg
※ 犬にとって、体重が大幅に増減することは良くありません。そのために、1ヶ月での増減は5%以内に収まるようにコントロールして下さい。
ステップ3 安静時エネルギー要求量を算出
30 × 1ヶ月後の目標体重【 】kg + 70 = 安静時エネルギー要求量【 】Kcal
ステップ4 一日に必要なカロリーを求める
安静時エネルギー要求量【 】Kcal × 代謝カロリー係数【 】 = 必要カロリー/日【 】Kcal
※代謝カロリー係数
- 避妊・去勢済:1.6
- 未避妊・未去勢:1.8
- 危篤・安静時:1.0
- 老犬(12歳以上):1.4
具体例により算出方法を確認
算出のイメージをしやすいように具体例を記載します。実在しない犬ですが、このような犬がいたとしてご覧下さい。
- 名前 レオ(優里さんのアルバム「壱」の曲名から「レオ」)
- 年齢 6歳
- 性別 メス(避妊済)
- 犬種 ポメラニアン
- 体型は少し太っている感じで痩せさせたい(上記4に該当 理想体重係数1.15)
それではまず、理想体重を求めましょう
現在の体重 4kg ➗ 理想体重係数1.15 = 理想体重3.47kg
※急激なダイエットは犬の健康を損ないますので、次に1ヶ月後の目標体重を決めましょう。
現在の体重 4kg × 0.95 = 1ヶ月後の目標体重3.8kg
次に目標体重に向けて、1日にどの程度のカロリーが必要なのかを確認します。
30 × 1ヶ月後の目標体重3.8kg + 70 = 安静時エネルギー要求量184Kcal
安静時エネルギー要求量184Kcal × 代謝カロリー係数1.6 = 必要カロリー/日294.4Kcal
これで1日に必要なカロリーが算出されました。この数字を目安に愛犬に応じて判断して食事をしましょう
2ヶ月後の目標体重を求めましょう。
現在の体重 3.8kg × 0.95 = 1ヶ月後の目標体重3.61kg
1日に必要なカロリー量を求める
30 × 1ヶ月後の目標体重3.61kg + 70 = 安静時エネルギー要求量178.3Kcal
安静時エネルギー要求量178.3Kcal × 代謝カロリー係数1.6 = 必要カロリー/日285.28Kcal
3ヶ月後の目標体重を求めましょう。
現在の体重 3.61kg × 0.95 = 1ヶ月後の目標体重3.42kg
ここでほぼ理想体重となりました。これ以上減量すると理想体重からやせているになっていってしまいますので、今後は最初に定めた理想体重を保つためのカロリー量を計算しましょう。
30 × 1ヶ月後の目標体重3.47kg+ 70 = 安静時エネルギー要求量174.1Kcal
安静時エネルギー要求量174.1Kcal × 代謝カロリー係数1.6 = 必要カロリー/日278.56Kcal
この体重を維持できるよう日々の食事のカロリー量に気をつけながら、食事をさせましょう。
ここで再度、上記の「犬の体型を確認」に戻り、改めて「理想体型」になっているかを確認して下さい。
つまり、この確認が一番重要になります。
もし、ご自身で上手に確認出来ない場合は、お近くの動物病院等で愛犬の体型を確認して頂きましょう。
※ 犬には個体差があります。愛犬の年齢、活動量、代謝、住環境などによって、適切な給与量は大きく異なります。その為、上記の通りには当てはまらない場合もありますので、あくまで参考目安としてご利用ください
まずは知ることが肝心です。
犬のことに精通されている方は、愛犬のより良い健康を考えた生活をされていると思います。
上記のような計算方法があることを、今日初めて知ったという方や以前から知っていたけどきちんと愛犬の適正体重を調べたことがなかったという方は、この機会に一度目の前の愛犬の理想の数値を求めてみてはいかがでしょうか
参考図書 |
4歳からはじめる愛犬の健康生活習慣 発行者:田村正隆 発行所:株式会社ナツメ社 |