誰にでも調子が良い時と悪い時があります。
何をやってもうまくいく時もあれば、何をやってもうまくいかない時もあります。
こんな風に感じる日はありませんか?
- 昨日まであんなに順風満帆だったのに、今日は何をやっても上手くいかない・・・
- ライバルの士気がとても高くて、今の自分ではついていけない・・・
- 今戦っても恐らく勝つことができない・・・
まずは、相手をじっくりと観察してチャンスを狙う
是の故に朝の気は鋭く、昼の気は惰(おこた)り、暮の気は帰る。故に善く兵を用いる者は、其の鋭気を避けて、其の惰帰を撃つ。此れ気を治める者なり。
朝方は気力が満ち満ちているが、昼頃になると気力は萎えだし、日が暮れる頃には気力は尽き果ててしまう。
そして、このタイミングを狙って敵兵の気力を奪い、敵将の精神をかき乱すことが大事。
これができる者は気力を征するものである。
ビジネスの最前線で戦うビジネスマンにも気力の波があります。
いつもやる気に満ちているとは限らないものです。
相手の機嫌が悪く、言いがかりをつけられてテンションが下がってしまったという日もあります。
しかし、今回の孫子の兵法を頭に入れておけば、少し違ったものの見方ができるようになるはずです。
困った取引先の担当者
例えば、その日の気分によって大きく結果が変化してしまう取引先の担当者がいたとします。
こちらがどれだけ良い企画を提案しても、その担当者は何かに取り憑かれたように苦い顔をして難癖をつけてきます。
そうかと思えば、こちらが半ば付け焼き刃でまとめあげたような企画書を絶賛します。
もちろん、本当に良い企画であったという可能性もありますが、ここで伝えたいのはそうではない場合です。
相手の気分によって、答えが変わっている可能性を感じとってみて下さい。
もしそうであるならば、相手の気分が良い時を見つけて提案することを心掛けてみましょう。
または、相手の気分が良くなるようにこちらで根回ししましょう。
孫子の兵法は、そのタイミングを狙えと伝えています。
相手と交渉する場合であれば、相手が意気揚々としている朝方ではなく、相手の疲れが見え始めている夕方を狙うのも一つです。
朝方のエネルギッシュな時は相手も粘りを見せ、交渉もこちらの思うような展開に持ち込むことは困難かもしれません。
そこで、朝方を避けどこか相手任せになりがちな夕暮れ時を狙うことも有効な手段であると、孫子の兵法から考察します。